生成AIの進化により、コンサルタント単体の生産性は劇的に向上している。
その最中、AAIPがあえて組織を20名から50名規模へと急拡大させる理由とは何か。
目指すのは、単なる人月の拡大ではなく「AIを高度に扱う精鋭集団としてのスケール」。急成長の裏で生じた「中間層の空洞化」という現場の課題と、AI時代における新たなマネジメント手法、そして組織を牽引するオペレーションマネージャーの必要性について、代表の麹池が語る。
1. 稼働人数を増やすのではない。「AIを高度に扱う精鋭集団」としてのスケール
――創業2年にして20名、そして更に50名へと組織を急拡大されています。生成AIで生産性を高められる時代に、なぜこの規模の体制が必要なのでしょうか。
麹池:私たちが目指しているのは、従来の大手コンサルティングファームが行ってきた「稼働人数を増やして時間を売る」ための拡大モデルではありません。1人が複数のAIエージェントを使いこなす「精鋭集団」のままスケールすることに本当の目的があります。
私たちが対峙するのは、大手クライアントの全社規模に及ぶ変革プロジェクトです。顧客企業の根幹に関わる課題を解き明かし、大規模な実行支援までを担うためには、顧客の文化や規模感に合わせた一定の人員規模と盤石な推進体制が欠かせません。また、経営戦略としてIPOも視野に入れているので、50名規模という体制づくりはひとつの重要なステップになります。
重要なのは、単なる「頭数」を揃えて人月を売るのではなく、1人が複数のAIエージェントを使いこなす「精鋭集団」として、同規模以上の付加価値を提供することです。それが、私たちの描くスケールの形です。

2. 急拡大に伴う「中間層の空洞化」と、組織を牽引するオペレーションマネージャーの必要性
――組織が拡大する中で、現在直面しているマネジメント上の課題はどこにありますか。
麹池:急成長の過程で直面している最大の課題は、「中間層の空洞化」です。
この1年はリファラル採用を中心に行ってきて、ありがたいことに優秀な仲間が集まってきてくれました。ただ、結果として現場を強力に牽引するコンサルタント層と、全体を統括するシニアマネージャー層の間に、結節点となる存在が欠けてしまいました。
その結果、シニアマネージャーが現場のデリバリー管理やメンバー育成までを抱え込んでしまい、本来注力すべき「顧客関係の強化」や「新たな価値創造」に十分な時間を割けない構造が生じています。
このボトルネックを解消し、コンサルタント層がデリバリーに集中できる体制を構築するために、組織の要となるオペレーションマネージャーの補強が今まさに必要不可欠なのです。
3. 「時間売り」の終焉――AI時代の新指標「トークンマネジメント」で顧客価値を最大化
――従来のコンサルティングファームとの違いとして「時間売りからの脱却」を掲げていますが、マネジメント手法はどう変わるのでしょうか。
麹池:「今週40時間働いたから良い」という労働時間の思考は、AI時代には機能しません。AAIPが顧客に提供するのは「稼働した時間」ではなく、お客様の事業をどう変革し、どれだけの利益をもたらすかという「本質的な付加価値」です。
表面上の作業はAIで極限まで効率化し、生み出した「成果と価値」に対して対価をいただくバリューベースへと時代の考え方自体も移行しています。それに伴い、マネージャーが追うべき指標も変わります。これからの時代に重要なのが「トークンマネジメント」という視点です。
これは単なるコスト削減ではありません。人件費だけでなく「AIの利用料(トークンコスト)」を重要KPIとして管理し、その投資対効果としてチームのアウトプットの質と量をいかに最大化するかを設計するマネジメントです。メンバーにAIを単なる作業ツールではなく「思考の壁打ち相手」や「仮想上司」として使わせ、生成された回答に対してさらに適切な問いを立てさせる。そうして思考の深度を極限まで引き上げる指導力が、これからのマネージャーには求められます。
4. 業務コンサル×AI研修講師――「二刀流」の実務が生み出す圧倒的シナジー
――オペレーションマネージャーは、具体的にどのような実務を担うことになるのでしょうか。
麹池:「業務コンサルティング」と「AI研修の講師・チューター」という2つの役割を並行して担っていただきます。
週2〜3日はクライアント先でヒアリングを行い、ECRS(排除・結合・交換・簡素化)の視点から業務を再設計し、生成AIやRPA、GASなどを組み合わせて具体的な改善を実装します。そして週1回(約3時間)は、企業向けAI研修の講師を務めます。
自ら現場で手を動かし、日常業務の中でAIを活用したオペレーション改善を実践している実績があるからこそ、受講者の心を動かす説得力のある研修が提供できるのです。提携先であるアルパカテック社との取り組みでも、このシナジーの高さは実証されています。
大手ファームでは、コンサル業務と研修講師は分業されがちですが、AAIPでは両方を経験できます。「現場での生きた実務経験」と「研修での知見共有」を両立する経験は、市場においても確たる強みになるはずです。

5. 完成されたレールはいらない。既存の枠組みを超えるシニアコンサルタント層への期待
――大手ファーム等の経験者や、キャリアアップを目指す層に向けてメッセージをお願いします。
麹池:AAIPには、すでに完成されたレールも、決められた管理手法に従うだけのポジションもありません。私の直下で、50名体制に向けたマネジメント手法や「AI時代の組織の型」をゼロから創り上げていくプロセスに直接携わっていただきます。
具体的には、プロジェクト計画の策定や提案プロセスにおいて高い自由度と裁量をお任せします。社内リソースに縛られず、外部のフリーランスAIエンジニアと連携して難易度の高いPoC提案をリードしていただくなど、既存の枠組みを超えた挑戦が可能です。
求めるのは、時間売りではなく自ら創り出したバリューで勝負したい方。そして、前例のない未知の課題にもAIを駆使して自走できる方です。
すでにマネージャーとして活躍されている方はもちろん、既存の枠組みやルーティンワークに物足りなさを感じているシニアコンサルタントの方々に挑戦していただきたいですね。
大手なら数年かけて段階的に与えられるような経営視点での意思決定や組織づくりの経験を、この1年で一気に積むことができます。この濃密な成長環境で、私たちと一緒に新しい業界基準を創り上げていってくださる方をお待ちしています。

麹池 貴彦
アクセンチュア出身の連続起業家。大手コンサルティングファームでの経験を経て独立し、20年以上ブティックファームを経営、複数のスタートアップを起業した実績を持つ。現在、株式会社Advanced AI Partners(以下、AAIP)の代表取締役として、生成AIを活用した次世代のコンサルティング事業を牽引。IPOを視野に入れた成長戦略を掲げ、AI時代におけるコンサルタントの「新しい場」を創り出している。

